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自家消費型太陽光は「購入」が得な理由:岡山の100kWで20年間を計算する
この記事の結論
- 太陽光を購入すると、20年間で手元に残る額は約1,870万円という試算になりました。初期費用ゼロの方式(PPA)より約720万円多い結果です。
- 購入なら、県の補助金と税制の優遇を自社で直接受けられます。県の補助金(今年度は1kWあたり5万円)が使えれば、差はさらに広がります。
- 融資を使って購入しても、試算では1年目から手元にお金が残ります。
- 購入した設備は自社のものです。長い契約に縛られず、払い終えた後も電気を作り続けます。
この記事は、岡山県内の工場・倉庫・店舗・介護施設で、太陽光を「買うか、初期費用ゼロの方式にするか」で迷っている経営者に向けて書いています。当社は購入(自社所有)での導入を専門にしています。

購入と初期費用ゼロ(PPA)の違い

購入は、設備を自社で買って屋根に載せ、作った電気をそのまま使う方法です。PPAは、別の会社が屋根に設備を載せ、そこで作った電気を自社が買う契約です。
住まいにたとえると、購入は持ち家、PPAは賃貸です。持ち家は最初にお金がかかりますが、払い終えれば自分のものです。賃貸は最初のお金がいらない代わりに、住むかぎり家賃を払います。
| 比べる点 | 購入(自社所有) | 初期費用ゼロ(PPA) |
| 初期費用 | かかる | かからない |
| 作った電気の代金 | かからない | 使った分だけ払う |
| 削減額 | すべて自社のもの | 単価の差の分だけ |
| 補助金・税制 | 自社で直接受けられる | 相手の会社が受ける |
| 契約期間 | なし | 15〜20年が多い |
| 移転・屋根の改修 | 自社の判断でできる | 契約の条件に従う |
| 点検・修理 | 自社で手配(保守契約で任せられる) | 相手の会社が行う |
100kWで20年間を計算する
20年間で手元に残る額は、購入が約1,870万円、PPAが約1,150万円という試算になりました。
前提は次のとおりです。数字はすべて計算の流れを示すための参考値です。
- 設備は100kWで、年間に自社で使う電気は96,000kWh
- 電力会社から買う電気の単価は1kWhあたり22円(基本料金を除いた、使った量にかかる単価)
- 購入の導入費用は1,800万円、維持費は年20万円、途中で機器の交換に150万円
- PPAで買う電気の単価は1kWhあたり16円、20年契約
| 項目 | 購入 | PPA |
| 1年の削減額 | 96,000kWh × 22円 = 約211万円 | 96,000kWh ×(22円 − 16円)= 約58万円 |
| 20年の削減額 | 約4,220万円 | 約1,150万円 |
| 導入費用 | −1,800万円 | 0円 |
| 20年の維持費 | −400万円 | 0円 |
| 機器の交換 | −150万円 | 0円 |
| 20年で手元に残る額 | 約1,870万円 | 約1,150万円 |
差は約720万円です。この試算では、パネルの劣化、電気代の変動、借入の利息、税金は考えていません。
電気代は、燃料の値段と為替で上下します。2026年は中東情勢の緊迫で原油価格が急に上がり、日本銀行も中東情勢と為替を先行きのリスクに挙げています。購入した設備で作る電気は、この値動きの影響を受けません。買う電気の単価が上がった年ほど、削減額は大きくなります。
購入が得になる4つの理由
- 削減額がすべて自社のものになる。 PPAでは、作った電気を使うたびに代金を払います。購入では払う相手がいないため、削減額がそのまま残ります。
- 補助金を自社で直接受けられる。 今年度の県の補助金は1kWあたり5万円で、100kWなら500万円です。導入費用が1,300万円に下がり、回収は約6.8年になります。
- 税制の優遇を受けられる。 設備の費用を買った年に全額経費にできる制度(中小企業経営強化税制)があります。期限は2027年3月31日とされています。利益が出ている会社ほど効果があります。
- 契約に縛られない。 工場の移転、建物の売却、屋根の改修、設備の増設を、自社の判断で進められます。PPAでは、途中でやめると違約金や買い取りが必要になるのが一般的です。
パネルは20年を超えても発電を続けます。購入した設備は、払い終えた後の年数がすべて利益になります。
初期費用は融資で越えられる
購入のいちばんの壁は、最初にまとまったお金が必要なことです。融資を使うと、毎年の返済を削減額の範囲に収められます。
1,800万円を15年返済、金利2%で借りた場合の試算です。
| 項目 | 年間の金額 |
| 電気代の削減 | 約211万円 |
| 維持費 | −20万円 |
| 融資の返済(元金と利息) | −約140万円 |
| 差し引きで手元に残る額 | 約51万円 |
借りて買っても、1年目から年間約51万円が手元に残る計算です。返済が終わる16年目からは、年間約191万円がそのまま残ります。
金利と返済期間は金融機関や会社の状況で変わります。実際の条件は取引先の金融機関にご確認ください。
購入から発電開始までの流れ
相談から発電開始までは、4〜6か月が目安です。補助金を使う場合は、公募の時期に合わせるため、さらに長くなります。
- 現地調査と試算。 電気の請求書1年分と建物の図面をもとに、屋根に載る大きさ、削減額、回収年数を計算します。屋根の強さもここで確かめます。
- 見積もりと資金の確認。 見積もりをもとに、金融機関への融資の相談と、使える補助金の確認を進めます。補助金は工事の前に申請します。
- 契約と電力会社への申請。 契約のあと、電力会社へ接続の申請をします。回答までに時間がかかるため、早めに出します。
- 工事。 屋根へのパネルの設置と、受電設備(キュービクル)の改造を行います。受電設備の工事のときに、短時間の停電が必要です。
- 発電開始と保守。 発電を始めたあとは、定期点検と発電量の見守りを続けます。
購入で気をつけること
購入にも注意点があります。事前に知っておけば、どれも備えられます。
| 注意点 | 備え方 |
| 点検や修理は自社の責任になる | 施工会社と保守契約を結び、定期点検と故障対応を任せる |
| 故障や災害のリスクがある | メーカー保証と、火災・自然災害を対象にした保険に入る |
| 設備に固定資産税(償却資産)がかかる | 試算に入れて回収年数を計算する |
| 手元の資金や借入の枠を使う | 補助金・税制・融資を組み合わせて負担をならす |
PPAのほうが合う会社もある
次のような会社は、PPAを検討する価値があります。
- 融資を受けるのが難しい、または借入の枠を本業のために残したい会社
- 設備を自社の資産として持ちたくない会社
- 点検や故障対応の窓口を、社内にまったく置けない会社
よくある質問
太陽光は購入とPPAのどちらが得ですか?
20年間の合計では購入が得です。100kWの試算では、手元に残る額が購入で約1,870万円、PPAで約1,150万円でした。ただし購入は最初に1,800万円が必要です。
購入する資金がない場合は、どうすればよいですか?
融資を使う方法があります。1,800万円を15年返済・金利2%で借りた試算では、返済後も年間約51万円が手元に残りました。補助金が使えれば、借りる額そのものを減らせます。
購入した場合、点検や修理は誰がするのですか?
設備の持ち主である自社の責任ですが、施工会社と保守契約を結べば任せられます。ひだかやでは、電気工事士が点検と故障対応を行います。
購入すると、岡山県の補助金は使えますか?
使えます。今年度の県の補助金は、県内に事業所がある法人が対象で、1kWあたり5万円(上限800万円)でした。今年度の受付は終わっており、次は来年の春になる見込みです。
何年で元が取れますか?
100kWの試算では、補助金なしで約9.4年、県の補助金を使うと約6.8年です。実際の年数は、電気の単価と、作った電気を自社で使える割合で変わります。
まとめ:長く使う建物なら、購入がいちばん残る
建物を長く使い続ける会社にとって、太陽光は購入がいちばん手元にお金が残る方法です。補助金、税制、融資を組み合わせれば、最初の負担も小さくできます。
ひだかやでは、電気の請求書1年分と建物の図面をもとに、購入した場合の削減額・回収年数・融資を使った場合の収支を無料で試算します。
- 対応エリア:岡山県全域
- お問い合わせ:ひだかや株式会社(岡山県倉敷市西富井1076)
出典
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